起業して成功しやすい業種の特徴とは?おすすめの業種とメリット・デメリット

近年の日本では、政府が主導する働き方改革やコロナ禍などの影響で、起業に関心を持つ人が増えるようになりました。実際に起業する場合、自分の仕事が成功しやすい業種かどうかはとても気になることだと思います。
今回は、起業が成功しやすい業種の5条件を紹介したうえで、おすすめ業種の特徴とメリット、デメリットを詳しく解説していきます。
目次
起業して成功しやすい業種、5つの条件
起業に向けた準備を始める際には、まず、「自分の業種で将来的な成功が期待できるか?」を考えることが大切です。新しい事業を起こしてから、安定的な運営を経て成功できる業種には、以下のような特徴があります。
市場ニーズがある
立ち上げた事業を成功させるには、市場ニーズが高い業種であることが大切です。ただし、近年の日本では、コロナ禍などの影響で経済状況が低迷し、市場環境にも著しい変化が生じやすくなっています。
そのため、これから起業する場合は、目に見える市場ニーズとともに潜在的なニーズにも注目し、長期的な需要を反映できる業種であることも大切になります。
利益率が高い
利益率が高いということも、成功するビジネスの大半に共通するポイントです。利益率とは、売上や販売価格に対する利益の割合であり、以下の式で求められます。
・利益率(%)=純利/売上×100
(※純利=売上-原価-経費)
この式を見てもわかるように、利益率が高い事業には、材料費などの原価や事業活動で使う経費が少ない特徴があります。
初期投資が少ない
事業をなるべく早く成功させるには、初期投資が少ない業種やビジネスを選ぶことも大切です。
例えば、起業時に500万円の費用がかかるビジネスを始めた場合、金融機関などに年間100万円ずつ支払っても、返済が終わるまでに5年もかかってしまいます。一方で、初期投資が0円のビジネスなら、1年目から利益を手元に残すことも可能になるでしょう。
在庫がいらない(もしくは少ない)
在庫を持つタイプのビジネスには、先に仕入れをしてから販売を行なうため、起業前にたくさんの初期費用がかかるデメリットがあります。
また、市場ニーズに変化が生じたり、仕入れ予想が外れたりした場合、残った大量の在庫が損失になるでしょう。こうしたリスクを考えると、なるべく在庫がいらない業種で起業するのがおすすめとなります。
無店舗で運営できる
利益率を上げるためには、固定費が少ない業種であることも大切です。このポイントで特に注目したいのは、固定費のなかで割合が大きくなりがちな店舗やオフィスの費用になります。
例えば、店舗を持たずに自宅などで事業ができる業種なら、市場環境の変化などによって売上ゼロの時期が続いたとしても、同じ環境でビジネスを続けやすくなります。また、無店舗運営が可能な業種であれば、事業を継続しながらのワーケーションなども可能になるでしょう。
おすすめの業種の特徴、メリット・デメリット
いまの時代に効率よくビジネスを成功させるには、先述の5条件をすべて満たせる以下の業種で起業するのがおすすめです。
コンサルティング
コンサルティング業とは、自分の専門性や経験を活用し、企業などの経営状況や業務内容についても調査・分析・助言などをする仕事です。これらの役割を担える人をコンサルタントと呼びます。
コンサルタントには、以下のようにさまざまな種類があります。
- 経営コンサルタント
- ITコンサルタント
- Web集客コンサルタント
- 労務コンサルタント
- 人材コンサルタント
- パーソナルコンサルタント
- イベントコンサルタント など
コンサルティングに、必要資格はありません。そのため、企業経営者などに助言や提案ができる専門性があれば、誰でもすぐに起業できます。また、Zoomなどのツールを活用すれば、オンラインで全国のお客様への提案も可能です。
ただし、多くのコンサルタントが所属するコンサルティングファームとの差別化を図るには、SNSやブログなどを使って積極的な宣伝を行なったり、初回コンサルティングを無料にしたりといったさまざまな工夫が必要となります。
Web制作
Web制作をわかりやすく例えると、ホームページやホームページに載せるコンテンツをつくる仕事です。以下の職種であれば、このカテゴリでの起業が可能になります。
- Webプロデューサー
- Webディレクター
- Webコンテンツ編集
- Webライター
- Webデザイナー
- Webコーダー
Web制作でさまざまな経験を積んだ人なら、自分ひとりで企画提案から設計、開発とホームページ制作の全行程に携わるスタイルでの起業も可能です。また、この業界では、WebデザイナーやWebライターといった特定分野のスペシャリストとしての独立も可能となります。
Web制作で起業するメリットは、パソコン1台あればどこでも仕事ができることです。一方でデメリットは、実績やスキル、認知度がなければ、会社員時代よりも単価や報酬が下がる可能性があることです。
Webサイト運営
Webサイト運営は、自分で構築したホームページやブログなどを使って収益を上げるビジネスです。アフィリエイトや物販(ネットショップ)などが代表的です。
Webサイト運営における最大のメリットは、パソコン1台あればすぐに起業準備を始められることです。例えば、会社員時代にインターネットで情報収集しながら専門サイトを立ち上げ、ある程度の収益を出せるようになってから、独立起業することも可能になります。
一方でWebサイト運営には、サイトの更新が途絶えたりGoogleからの評価が下がったりした場合に、収益が一気に下がる可能性があります。そのため、Googleのガイドラインに合わせたコンテンツを考えたり、軌道修正や更新作業を粘り強く続けたりする必要があります。
プログラミング
プログラミングとは、ソフトウェア開発やシステム開発において、コンピュータにさせる命令文を書く仕事です。この作業に携わる人をプログラマーと呼びます。
プログラマーで起業した場合、大手企業などから案件を受託して仕事をするのが一般的です。また、場合によっては、開発チームがいる現場のオフィスで作業をすることもあります。
プログラミングで起業する最大の魅力は、需要が高い言語を扱うプログラマーであれば、1,000万円以上の年収も期待できることです。ただし、これだけの高収入を得るためには、人気言語のスキルを向上させたり、高単価の案件を取り扱う企業とのつながりを持つ必要があります。
オンラインスクール
オンラインスクールとは、パソコンとインターネット回線を使って遠隔で行なう講座やレッスンの総称です。コロナ禍による巣ごもり需要が高まる近頃は、以下のようなカテゴリでオンラインスクールを起業する人が多くなりました。
- 英会話
- プログラミング
- フィットネス(ヨガ、筋肉トレーニング など)
- 学習塾
- 音楽(ピアノ、ボイストレーニング など)
- 絵画 など
オンラインスクールの最大の魅力は、自分の好きなことや得意分野で起業ができることです。また、オンラインの場合、全国の生徒さんに講座を開けるため、対面授業よりも幅広いお客様とつながれる魅力があります。
ただし、オンラインスクールの場合、対面授業と比べて生徒さんのモチベーションを維持することが難しい傾向があります。したがって、オンラインスクールの起業で成功するためには、講師からの一方的なレッスンにならない工夫や、集客力を高める仕組みづくりなども必要となるでしょう。
まとめ
起業して成功するためには、以下5つの条件に該当する業種で独立準備を進めることが大切です。
- 市場ニーズがある
- 利益率が高い
- 初期投資が少ない
- 在庫がいらない(もしくは少ない)
- 無店舗で運営できる
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